Sonny Rollins <ts> (C)Shigeru Uchiyama/Whisper not
ソニー・ロリンズ(1929.9.7~)マイルス・デイビスの写真集を出版した時、その人間性、音楽性や写真の話にひと通り花が咲いたあと「次なる被写体はロリンズあたりですか?」と問われることがたびたびあった。ジャズ・ジャイアンツとしてマイルスと並び称されるロリンズは確かにマイルス亡きあと現モダン・ジャズ界の最高峰と言える。還暦を過ぎ白髪になってますます快調と言われるソニー・ロリンズ、1年半ぶり18回目の来日公演となる1997年、実にフォトジェニックなジャズ界の巨人がぼくのフィルムに定着される。
6年もの間演奏活動を休止したマイルスだったがロリンズにもまた沈黙の時期があった。約2年の空白期にロリンズはマンハッタンに架かるウイリアムズバーグ・ブリッジの上でサックスを吹いていたと言われる。よく写真で見る荘厳な石作りのブルックリン橋やブルーの橋脚が美しいマンハッタン橋でなく、あまり有名でないこの橋をなぜロリンズは選んだのだろう。1962年、復帰後第一作のタイトルは「橋」イーストリバーの風に吹かれながらいつかこの橋を歩いてみたいと思う。
ロリンズのチョー代表作と言われるのが"Saxophone Colossus"である、コロッサス= 巨大な人,偉人と辞書にあるとおりの巨体ならそのサウンドも巨大、ラテンリズムで吹きまくるソロの大ブロウも豪快である。しかしその演奏スタイルに似合わない穏やかでデリケートな印象が意外な人でもあった。繊細な精神とプレイを常に追求する姿勢が過去の「雲隠れ」の理由の底辺にあったのかも知れない。復帰後の日本公演では突如ニワトリ頭のモヒカン刈りで聴衆を驚かせたが、'94年の来日ではそれまでの黒髪も髭も真っ白になってステージに現れまたもビックリさせられた。
(C)Shigeru Uchiyama/Whisper not